HR-V(エッチアール - ブイ、エイチアール - ブイ)は、本田技研工業が生産、販売している小型SUVである。
概要
初代は1997年に東京モーターショーで発表されたクロスオーバーSUVのコンセプトカー「J-WJ」を経て1998年に市販化された。「Small is Smart」の発想をもとに、日常生活での使いやすさやコンパクトさと軽さゆえの環境への影響が少なさに加え、楽しさ(Joyful)も求めた「J・ムーバー」の第2弾として、GA3型ロゴのシャシをベースにしたスリムなボディを、大径タイヤ などによりSUVらしく車高を上げるという独特の成り立ちをしている。かつてないハイライダースタイルに、使いやすさと、走り、安全、環境など、全ての要素を盛り込んだことで、ホンダでは、既存のカテゴリには収まらない革命的なクルマであるとし、HR-VをSUVではなく、「ジェットフィール・ハイライダー」(3ドアモデルでの場合。後に追加された5ドアモデルは「アップスタイル・ワゴン」)と呼んだ。
ボディ構造技術として、事故の際に搭乗者及び歩行者への衝撃を減らす、G-CON(衝突安全設計ボディ)をホンダで最初に採用した。
エンジンはD16A型のみの設定だが、グレードによってVTEC仕様とノーマル仕様が混在した。トランスミッションはホンダマルチマチック(CVT)と5速MTの2種類。4WDはスタンバイ式のリアルタイム4WD(デュアルポンプシステム)で本格的なオフロード車ではないが、オリジナルのデザインの塗装を施され、各地の森林管理署の官用車に使用されている。取扱販売店はベルノ店。
日本での販売はエクステリアデザインを優先したタイトな室内空間が不評で振るわなかった が、欧州ではベストセラーになったと言われている。また、中東でも人気が高く、中古車が日本から多数輸出されている。
2代目はヴェゼルの日本国外仕様車である。
3代目の欧州・アジア向けはヴェゼルの国外仕様だが、北米仕様は11代目シビックをベースにした新規車両であり、欧州・アジア(日本も含む)ではZR-Vとして発売予定となっている。
初代 GH1/2/3/4型(1998年 - 2006年)
- 1997年 - 東京モーターショーに、J-WJ(J・ムーバー ワイルド&ジョイフル ワゴン)として参考出品された。
- 1998年9月22日 - 3ドアの発売を開始した。CMキャラクターはアメリカのロックバンドのセイヴ・フェリス(英語: Save Ferris)が起用され、CMソングには本人たちが演奏する『ゲバゲバ!マーチ』が起用された。バリエーションは、「J」(FF)、「J4」(4WD)及び「JS4」(4WD VTEC)の3種で、トランスミッションは5速MT(「J」、「J4」)とマルチマチックS(「J」、「J4」、「JS4」)が設定された。
- 1999年7月30日 - 5ドアを追加し、3ドアを一部改良した。内装色や素材の変更及び電波式キーレスエントリー、ボディ同色電動格納式リモコンドアミラー及びマイクロアンテナなどを標準装備した。最低地上高190mmから175mmに変更した。
- 2000年
- 3月3日 -「J」、「J4」をベースとした特別仕様車「プレイヤー」を発売。
- 8月31日 -「プレイヤー」をベースとした特別仕様車「ナビプレイヤー」を発売。
- 2001年
- 7月5日 -「JS」(FF VTEC)を追加するなどマイナーチェンジを実施した。外装デザインの変更及び装備の充実を図り、平成12年度排出ガス規制値の50%以下まで低減した「優-低排出ガス」を全タイプが取得した。
- 12月17日 - 「J」、「J4」をベースとした特別仕様車「Jスペシャル」、「J4スペシャル」を発売。
- 2003年10月21日 - 装備の充実を図る小変更が実施され、同時に3ドアの全てのモデルと、5ドア「J4」のMT仕様が廃止された。
- 2005年
- 5月 - コスミックグレー・パールを廃色した。
- 12月 - オーダーストップに伴い生産終了。以降は在庫対応分のみの販売となる。
- 2006年2月 - 在庫対応分が完売し、販売を終了した。同時にモデル廃止。
2代目 RU1/2/3/4型(2014年 - 2021年)
- 2014年4月17日
- ホンダの米国法人がニューヨークモーターショー2014でヴェゼル米国仕様の概要を発表。車名は「HR-V」となり、2014年2月に操業を開始したホンダのメキシコ新工場で同年後半に生産開始されることもあわせて発表された。
- 2014年10月2日
- ホンダの欧州法人がパリモーターショーで欧州仕様のプロトタイプを発表。車種名は米国仕様と同じ「HR-V」となる。
- 2014年10月29日
- サンパウロ国際モーターショー2014でブラジル仕様の市販予定車を公開することを発表。ブラジル仕様は1.8L SOHC i-VTEC フレックスフューエルエンジンとCVTの組み合わせとなり、車種名は米国仕様と同じ「HR-V」となる。発売は2015年第1四半期の予定とされた。
- 2014年11月18日
- ロサンゼルスモーターショーで米国仕様を正式発表。
- 2015年2月18日
- ジュネーヴモーターショーで欧州仕様を正式発表。1.5Lと1.6Lディーゼルのエンジンに6速MTとCVTの組み合わせとなる。
- 2015年4月14日
- アルゼンチン・カンパーニャ工場でHR-Vの生産が開始。同月28日からブラジルへの輸出が開始。南米仕様車は1.8L SOHC i-VTECエンジンとCVTまたは6速MTの組み合わせとなる。
- 2016年7月5日
- ホンダコリアを介し、韓国市場での販売を開始。車名は「HR-V」を名乗り、1.8L SOHC i-VTECエンジン CVTのみ。
- 2018年6月28日
- 北米仕様がマイナーチェンジ。
- 2018年8月13日
- 欧州仕様がマイナーチェンジ。1.5Lターボエンジンが新たに追加された。
3代目 RV3/4/5/6型(2021年 - )
- 2022年8月2日- ブラジルで発表。最高出力126馬力・最大トルク15.8kgfm(エタノール使用時)の1.5L自然吸気・フレックス対応エンジンを搭載。ホンダ・ブラジルのイチピラナ工場で生産。
- 2022年10月24日- ブラジルで新開発1.5Lターボ・フレックス対応エンジンを追加。
3代目北米仕様(2022年 - )
2022年4月4日、同年夏北米にて発売予定の3代目を公開。アジア圏や、欧州にて販売されているモデルとは異なり、ベースはシビックである。
エクステリアはハニカム構造のフロントグリルや薄型のLEDヘッドライト、テールゲートスポイラーなどを装備。「LX」「EX-L」グレードでは、フロント及びリアバンパー下部がマット塗装になっている他、ホイールはシルバーカラーの17インチホイールが標準装備され、高級感のある気品を醸している。「Sport」グレードでは、各所カラーが変更されていて、リアスポイラーはグロスブラックに、リアバンパーはガンメタリック塗装が施され、よりアグレッシブな印象になっている。また、エキゾーストはクロームカラーになり、ホイールは「Sport」専用の18インチ5本スポークホイールが採用された。
ボディカラーは、新色の「ノルディックフォレスト・パール」、「アーバングレー・パール」をはじめ、全7色が用意される。
インテリアは、ベースとなったシビックを彷彿とさせるデザインとなっていて、新設計のエアコン吹き出し口やステアリング・ホイール、人間工学に基づき開発されたシート「ボディースタビライジングシート」などが装備される。メーターは最新の7インチの大型インフォメーションディスプレイを組み合わせている。インパネ上部には、グレードによって異なるが9インチのタッチスクリーンを設置し、上級グレードにはワイヤレスのApple CarPlayおよびAndroid Autoを搭載している。また、上級グレードは、オーディオも8個のスピーカーで構成されたプレミアムタイプにアップデートされる。ラゲッジルームは通常時、690Lを確保。リアシートのバックレストを格納すると、最大で、1,560Lに拡大する。
エンジンは、2.0 L直列4気筒自然吸気ガソリンエンジンを設定。158PS/6,500rpmの最高出力と187Nm/4,200rpmを発揮する。組み合わされるトランスミッションはCVTのみの設定。駆動方式はFFが標準であるが、リアルタイム4WDをオプションで選択できる。また、ホンダのSUVとして初めて「ヒルディセントコントロール」を搭載。急な下り坂でのアクセルおよびブレーキ操作を自動でおこなう。ドライブモードは、「ノーマル」、「エコ」、「スノー」の3種類から選べる。
価格は、約314万円からとなっている。
搭載エンジン
車名の由来
「Hi-rider Revolutionary Vehicle」の頭文字をとってネーミングされた。
脚注
注釈
出典
関連項目
- 本田技研工業
- ホンダ・ロゴ - 初代とプラットフォームを共有
- ホンダ・キャパ - 初代とプラットフォームを共有
- ホンダ・ヴェゼル - 日本における事実上の後継車及び2、3代目の日本市場向け名称。日本国外向けに「HR-V」の車名が使用されている。
- ホンダ・シビック- 3代目北米仕様のベース車
- ホンダ・ZR-V - 3代目北米仕様の日本市場向け名称
外部リンク
- Honda | HR-V(2006年終了モデル)
- Honda | 四輪製品アーカイブ「HR-V」




